皆さんは家系図に興味はありますか?
私はなんか歳とともに自分のルーツを知りたいなという気持ちが強くなってきました。
過去に家系図を作りたいなと思ったことはあるものの具体的な方法がイマイチ分からず実行に移せていませんでした。
一般的に家系図を作成しようとしたら調べ方としては、戸籍、お寺の過去帳等が王道だと思いますが、うちの場合はルーツが四国のとんでもない僻地なので、現在首都圏住まいの私にとって現地に行くのがかなり難しいという問題がありました。
お金さえあればプロに頼めばいいですし、有名人ならファミリーヒストリーで調べてもらうとという手もありますが(笑)
ということでなかなか行動に移せていなかったのですが、3年位前ですか、次のことが分かったんです。
・戸籍の保存期間は150年なので明治維新辺りの保管期限がちょうど切れる頃で、それ以前の戸籍が手に入らなくなる可能性がある。
これは急いでやらないとマズいんじゃないかということで家系図作成プロジェクトを急遽立ち上げました。
メンバーは私1人ですが。
戸籍の保存期間のことを考えると興味のある人は早めに行動した方がいいと思います。
昔は80年だったのが150年に延びたらしいのでまた延びる可能性もありますが、どうなるか分からないですからね。
予備知識
① 戸籍には戸籍謄本と除籍謄本がある
謄本には戸籍謄本と除籍謄本2種類がある。
簡単に言うと、
戸籍謄本
生きている人が戸籍内にいる
除籍謄本
結婚や死亡で誰もいなくなったら戸籍
※戸籍抄本は1人分だけの写し
② 戸籍は直系の血縁者のものしか取得できない
直径以外を取ろうとすると委任状なんかが必要になる
③ 戸籍は本籍地(戸籍を保管している市区町村役場)でしか取れない
遠方の場合は郵送で請求する
ということでプロジェクト始動です。
それでは資料を集めていくことにしましょう!
STEP1 自分の戸籍を取る
これは自分の本籍がある役所に行けるのなら楽勝です。
私の場合は本籍地と自宅が同じ市なので、本人確認書類と印鑑だけでOKです。
とはいえ役所は平日の昼間しかやってないからなあという昔からの固定概念があってなかなか行く機会がないなって困ってはいました。
ところが、最近は便利になって市内の何箇所かに出張所があって休日もやってるんですね。
無事日曜日に行って戸籍を取ることが出来ました。
STEP2 親の戸籍を取る
私の場合は既に祖父母はなくなっているので正確に言うと戸籍謄本ではなく除籍謄本になります。
私の場合は親も自分も本籍、現住所が同じ市内の為簡単でした。
違う役所なら直系であることを証明する必要があると思いますが。
直系で同じ役所なので面倒なこともなく、窓口でちょっと話をして我が家に関する戸籍を全て出してもらいました。
請求書に理由を書く欄があると思いますが相続ということにしておけば問題ないと思います。
STEP3 先祖の戸籍を取る
これは先祖があちこちに動いているとそれぞれの役所に請求する必要があっていろいろと面倒なんですよね。
これも私の場合はかなり楽なパターンでラッキーでした。
父親も母親も同じ集落の出身なので、少なくとも祖父母までは同じ役所に請求すれば問題ありません。
曾祖父母になってくると定かじゃありませんが、生前父親に聞いている限りでは父方は同じ、母方は大昔は違う?という感じでした。
取りあえず遡れるところまで請求してみることにします。
一般的に郵送で戸籍謄本を取り寄せる場合は次のものが必要になります。
・申請者の本人確認書類のコピー
・請求者と戸籍に記載された人の関係が分かる資料
・手数料に相当する定額小為替、もしくは現金書留
・返信用封筒と切手
私は請求先の役所に次のものを送りました。
②定額小為替¥10,000
③返信用封筒(+205円切手)
④身分証明書の写し(免許証のコピー)
⑤戸籍の記載者との関係が分かる書類(戸籍謄本のコピー)
また、書類に添え状(送付状)として次の書類を添付しています。
申請書が2通なのは父方と母方があるからです。
定額小為替は郵便局に行けば購入できます。
余った分は返してもらえますし、それを郵便局に持っていくと払い戻し(換金)が出来ますので、基本的には多めに送って余った分を戸籍と一緒に送ってもらいます。
私は事前に向こうの役所に問合わせをして何度かやり取りをして、ある程度金額の目処を付けてからそれより少し多目の金額を同封しました。
問い合わせは電話でもいいと思いますし、Webからでも出来ると思います。
ちなみに役所によって違うこともあるかもしれませんが謄本1通は普通750円です。
申請書に記載する請求の理由なんですが、いろいろ調べて家系図作成と言うとダメだとか大丈夫だとか、役所によっても判断が違うとかはっきりしなかったんです。
一回断られて違う理由で再申請というのもちょっと躊躇うので私は最初から相続の関係ということにしました。
これなら断る理由もないはずです(笑)
細かく言うなら法定相続人を確認したいとかいろいろ言えますしね。
STEP4 戸籍の解読
戸籍が届くのを待つのは楽しかったですね。
待ち遠しいというか。
無事書類が届いて封を開ける時はワクワクしました。
いや~、祖父の代位まではまあ結構解読も出来るんですけど、それ以前になると字が汚かったり、かすれてたり、あとは数字が古い漢数字だったりでなかなか大変でした(笑)
取りあえず今回取り寄せた戸籍で、父方は明治初期まででしたが、母方は文政8年(1825年)の年号まで記載がありました。
これで他の役所に請求することはなくなった感じです。
一番古い戸籍に他の自治体から移って来たという記録はありませんでした。
村レベルでは多少の動きはあったんですが、合併等の関係で今では同じ役所の管轄になってますし。
読み取りに苦労することはありましたがいろんな事実が分かってなかなか面白かったです。
戦前のことですから、大家族だしいろいろ出入りも激しいです。
昔ですから子供が出来なくて離婚して再婚したのかなと思えるような記載もいくつかありました。
どうしても長男が欲しいという時代だったのでしょう。
まあその辺は細かい話ですが、大きな出来事として「えっ?」と思ったことが1つありました。
うちは家族全員同じ集落で生まれていて、先祖もずっとそうだと思ってたんですが、戸籍を見るとうちの父親が生まれる少し前までは近くの別の村にいたっぽいです。
子供の頃に父親に聞いた気もしますが、なんか記憶がおぼろげで初めて知った事実のような衝撃を受けました。
ルーツはそっちだったのか!と。
あと気になったのはそのルーツである家の裏が曽祖母の実家で、そこがNHKスペシャルの舞台になるような歴史的に有名な旅館だということですね。
母親に聞いたら(私の父の)祖母の家が旅館だというのは聞いたことがあると言っていたのでこれは間違いないでしょう。
コロナが落ち着いたら先祖を巡る旅に行こうと思っているのでその時は寄ってみよう。
そこの旅館には家系図があると誰かのブログで紹介されていましたし。
まあとにかく戸籍を見ているだけでも結構楽しいです。
そんなこんなで資料がある程度集まったところで一旦家系図の作成に入ります。
STEP5 家系図の作成
最初は無料のアプリで作ったのですが、有料じゃないと機能的な制約があったので最終的にエクセル家系図というEXCEL用のソフトを使いました。
ちなみにこれはまだ父方の方だけですね。
有料でもよければやっぱりパッケージソフトは簡単そうですよね。
私もエクセル家系図とどっちにするかすごく悩みました。
ぶっちゃけエクセル家系図は何かと面倒です。
こういうのに変更することを考えています。
STEP6 旧土地台帳の取り寄せ
家系図を作った後で新たな知識を得て旧土地台帳というのが取り寄せられるということを知りました。
せっかくだから集められる資料は集められる内に全部集めて補足情報にしようということでこれにもチャレンジしてみました。
旧土地台帳は明治22年頃から昭和20年代まで使われていた土地の所有者等の情報が記載されている台帳です。
これを見ると土地の所有者分かり、そうするとその家の当主が分かったり、地目の記載もあるので職業的なことも少し分かったりします。
また、旧土地台帳の素晴らしいのは戸籍関係とは違って無料なところです!
請求は管轄の法務局になります(直接行って閲覧することも可能です)。
まず目当ての地番の管轄の法務局を調べます。
土地台帳専用の申請書は用意されていないので、私は地目変更申請書を使いました。
地目変更申請用の用紙をダウンロードして、余白部分に「旧土地台帳写し」と記入し、本籍地の所在、地番等を記入しました。
こんな感じですね。
本籍地の地名が何回か変わっている場合は、変わった地名も併記しておきました。
また、これも戸籍謄本の時の同様に添え状を付けて、以下のものを送りました。
②返信用封筒
③添え状
送るものはこれだけなので簡単ですが、ぶっちゃけこれは意外と難しかったです。
一応戸籍から調べた当時の住所?、現在の住所等を記載したのですが当時の登記上の地番がよく分かりません。
村の統廃合や地番変更等もあったようですし。
幸い私が請求しようとしていた法務局の担当の方が親切な方で、この請求内容だとこことあそこと2つの可能性がありますみたいに電話で連絡をくれました。
よく分からないので全部お願いしますみたいに答えましたが^^;
※担当者が親切だと問い合わせの連絡をくれることも珍しくないみたいです。
なんやかんやで届いた書類を見てみると…
うちの家系に関係するような記載はなし!
持ち家がなかったか地番が外れていたか。
父親の話だと先祖は大きな家に住んでいたという話だったのですがどういうこと?(笑)
本籍と違う場所に住んでいたという例も珍しくないそうですが。
そんな訳で旧土地台帳に関してはあまり有意義な情報は得られず仕舞いでした。
ちなみに届いた旧土地台帳はこれです。
あとは現地調査しかなさそう。
いつか行けたらお寺なんかも行ってみよう!
まあコロナが落ち着かないと無理そうですけどね(^^;